縫い方が分かる

浴衣を作る前に

02.和裁の技法と用語

きせ 縫い目通りに縫いあわせを割ったりするのではなく数mm余裕を持たせて縫い目を隠すように折り目をつけて、開くことをいいます。「きせをかける」などといいます。
袋縫い 縫い代のたち目を袋状に縫いこむ方法で、まず、外表に合わせ、裁ち目の端から3mm位のところを縫い、裏返して毛抜き合わせに整え、しるしどおりに縫います。
外表 (そとおもて):2枚の布の両方の表面が外側になるように合わせることをいいます(⇔中表)。
中表 (なかおもて):2枚の布の両方の表面が内側になるように合わせることをいいます(⇔外表)。
毛抜き合わせ 服の端になる箇所の処理の仕方の一つで、毛抜きの先の合わせた状態のように、2枚の布の折り端を割ってきせがゼロになるように仕上げる事をいいます。
人形 男物袖の袖つけ下部で縫い合わせてあります。(女物の振りの部分)
つま先 男物袖の袖つけ下部で縫い合わせてあります。(女物の振りの部分)
半返し縫い 1針すくって半分戻り、その針目の2倍進み、進んだ分の半分戻り、進みと戻りを繰り返し縫う方法です。丈夫にしたい場合等に用います。
端伏せ縫い 裁ち目を1cm程度に折り、1cm位の間隔で表に小針を出して押さえ縫います。
三つ折りぐけ 布端を正しく三つ折りにして、1cm間隔でくけます。
返しぐけ きせや縫い目をずれないように固定したいところで、布を180度廻して表布および縫い代を一針返してすくいます。
耳ぐけ 耳ぐけ:わき、おくみつけ縫い代始末等に用いる縫い方です。耳から2~3mm入ったところに、裏2mm、表1mm、裏2mmと小針を出し、次の針目までは布の間を通るように縫います。くけ代の多少によって1.5cmから3cmの間隔でくけます。
本ぐけ くけ代を折って折山から1~2mm内側を5~7mmの間隔で手前、向こうと針目が流れないようにしてくけます。
輪留め 縫い始めをごく小針に1針すくいあげ、糸端に輪を作り、その中に針を通して糸を引き締めます。かさばらずしっかりと留まるので、えり先、そで付けとまりの縫い始めに用います。
すくい留め 縫い終わりで小さく1針斜めに救い、その針先に糸をかけて針を抜き、糸を引き締めておきます。そでつけ、袖口、身八つ口留まりなど、しっかり留めたいところに用います。縫い始めの留めにも用いられます。
機結び しつけ、耳ぐけ、とじ方などの途中で糸をつなぐときに用います。手順の詳細はわき縫い及び始末にあります。
© 文化ファッション研究機構・服飾拠点共同研究20014
:「きもの文化の伝承と発信のための教育プログラム」